■Searchin' For A Kushi Kind Of Wave
ミスター・タイフーンと呼ばれた男が愛した足摺岬
文:森下茂男
あるとき、櫛本がサンセットで波をチェックしているとき、ひとりの日本人から声をかけられた。「“このへんでサーフボードを修理してくれるところを知らないか”って、ひとりの日本人が訊いてきたんで、オランドの工場を紹介してあげた。それが奥本順次、高知の漁師でビッグウェーバー。おれと同い年で、すぐに仲良くなった」と櫛本は語る。奥本が足摺岬、地元では水島と呼ぶ波に出合ったのは1980年ごろだという。「船を走らせているときに、沖で波が割れているのを見かけました。水島にはとてつもないうねりが押し寄せていて、爆発した波が化け物のように見えて、衝撃を受けました。当時は、とてもチャレンジできる波だとは思えませんでした」
■The Privateer
「我が道を行く」
スイッチスタンスの猛者。デュークの勝者。サンセットとパイプでの比類なきパフォーマンス。ワイメアにおける最初のチューブライド。ジェームス・ジョーンズはその世代でもっとも才能と勇気にあふれたハワイアンサーファーのひとりだった。
文:ビュー・フレマイスター
■Extended Subversions
「拡張アブストラクション」
抽象と具象が織りなすトーマス・キャンベルの最新作『Yi-Wo』と、その舞台装置。
文:ケビン・オサリバン
■Manmade/Homemade
「マンメイド・ホームメイド」
バルサボード全盛期を出発点に、ニューエイジ建築を経て、オフグリッド出版へとたどり着いたロイド・カーンの軌跡。
本文:ロイド・カーン
序文:スティーブ・ペズマン
■South From Gibraltar
「ジブラルタルから南へ」
西アフリカ紀行
文:ホアキン・アズウェイ
■Portfolio: ZAK NOYLE
ポートフォリオ:ザック・ノイル
文:ジェフ・ムル
ほかにも、ヒッチコックの横顔のシルエットを模した自身のロゴで話題のアーティスト、アレックス・イスラエルや、本誌編集ジョージ・カックルによる北山川筏下りのサーファー筏師、宇城公揮へのインタビュー「People」など、今号の『ザ・サーファーズ・ジャーナル9.3号』も話題満載です。